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2009年10月26日 (月)

啄木を唱う CD

相川マチ 啄木を唱う
                           小宮多美江

 啄木の歌の作曲者は数多くいるが、これは、3人の作曲家、福島雄次郎、清瀬保二、高田三郎を集め、ほかに清瀬保二歌曲を加えた一枚である。
 前回紹介した奈良ゆみの女性作曲家歌曲集で「君死にたもうことなかれ」の熱唱について書きながら、8分になんなんとする歌曲大曲としてつい思い出さずにいられなかったのが、郭沫若詩・清瀬保二作曲の「巣を失った雀」であった。
 うれしいことに、この啄木CDのなかには、この「巣を失った雀」も収録された。マチさんお得意の「野辺の小唄」で締めくくられた啄木以外の清瀬の数曲の最初にそれは置かれているのである。
 さて本題の啄木歌曲、最初は福島雄次郎の第2集「ふるさと」。福島にとってほとんど師とも言える清瀬保二の大きな遺産を前に、並々ならぬ勇気と執念で書き残した啄木歌集は全部で何曲になるのだろうか。まだ日の目を見ていないものもあるのだから。
 次は清瀬保二の啄木。現代作曲家『清瀬保二』で私は啄木歌曲研究を書いているが、この数曲だけでも、その多様な表現のおもしろさを十分味わえる。
 高田三郎の啄木歌曲集は、日本の歌い手にもっとも親しまれているものだが、こうして3人を並べてきけるというのも、また格別の楽しみではある。

 「相川マチ 啄木を唱う」CD、KML−8005、店頭には出ないので、詳細はメールでどうぞ。
 
 

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